【ベトナム・労務】労働者を雇用する際の注意点3〜就業規則〜 | 弁護士西遊記〜ベトナム、ミャンマー、ときどき中国。
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【ベトナム・労務】労働者を雇用する際の注意点3〜就業規則〜

労働者を雇用する際の注意点3〜就業規則〜


*ベトナム法務【目次】
 
 本稿では、現地で労働者を雇用する場合に注意が必要な点について解説します。ベトナムで労働者を雇用するポイントとしては、労働関連法令全般が対象になってしまいますが、その中でも主なポイントや改正があった部分を中心に解説したいと思います。
5回に分けて掲載予定です。今回は。

【目次】 
労働契約締結・終了の場面:
労働者契約の締結、試用期間
∀働契約の終了

労働契約継続の場面
就業規則(←今ココ)
じ修費用の返還、組合
ツ其癲社会保険
 
・・・・・

就業規則の作成


会社側で労働者の管理のために就業規則を作成したいという相談も多くあります。
労働法第119条において、10名以上の労働者を使用する場合、就業規則の作成及び登録が義務付けられています。逆に、10名未満の企業において就業規則を作成した場合、現在労働局への登録は実務上認められていません。
 
就業規則の内容については、労働法119条第2項に以下a〜eの項目の記載がありますが、新しいDecree5号において各事項について若干詳細に規定されました。以下簡単に紹介します。

a)勤務時間および休憩時間
→1日・1週間の通常業務時間、シフトの時間、シフトの開始と終了、時間外業務、特別な状況での時間外労働、短時間の休憩時間、シフト交替のための休憩、週休日・年次休暇・私的休暇・無給休暇についての規定

b)職場における秩序
→業務対象、業務時間中の外出、マナー・服装、使用者からの指示の遵守(業務に関係する事故や職業病の発生する明白なリスクがある場合や、労働者の生命・健康に重大な危機がある場合は除く)の規定

c)職場における労働安全・労働衛生
→労働安全・労働衛生、火災、突発的騒動・妨害に関する規定を厳格に守る旨の規定、労働安全・労働衛生の保証規定、労働災害・労働職業病予防の規定、労働安全・労働衛生の内部規則・手続・基準遵守の規定、安全用具の使用・保管、有毒廃棄物の清掃・除去、職場の消毒に関する規定

d)使用者の資産、経営もしくは技術上の秘密または知的所有権の保護
→保護の対象となる関連する資産、データについてはリストで記載する必要

e)労働者の労働規律違反行為に対する懲戒処分の形式、物的賠償責任
→違反の内容、どの程度のレベルに原則的に適用されるのかということや、物的賠償責任については、会社の損失・損害のレベルと、払うべき賠償責任について、リストにして定める必要
 

就業規則の登録


就業規則を作成したら、登録する必要があります。もっとも、実務上は作成の義務のある10名以上の労働者がいる会社しか登録できないのが現状となっています。
上の規定をまとめると、以下のとおりとなります。
 
【手続】
作成
事業所における労働者集団の代表組織の意見を聴取(労働組合が会社にあればその執行委員会、なければ上級の労働組合の執行委員会)
就業規則を会社内で公布
公布から10日以内に登録書類を提出(書類は労働法121条のとおり)
受理から15日後に発効
 

就業規則の変更


就業規則の変更の場合、どのような手続が必要になるでしょうか。労働法でも、就業規則の変更については明確な規定がありませんでした。

これについてはDecree5
号で規定ができました。具体的には、120条3項にある国家機関から修正を求められた場合も、会社側が就業規則を変更したい場合も、事業所における労働者集団の代表組織の意見聴取が必要であり、また変更登録手続についても、上述の就業規則の登録手続と同じ手続を取る必要があるとされました。
 


 
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