【ベトナム・労務】就業規則の作成・登録・変更(Decree05/2015/ND-CPも含む。) | 弁護士西遊記〜ベトナム、ミャンマー、ときどき中国。
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【ベトナム・労務】就業規則の作成・登録・変更(Decree05/2015/ND-CPも含む。)

就業規則の作成・登録


昨日はハイフォンの労務セミナーでした。

いつもは全然問題なしですが、空調で喉がやられたのか、2時間だけのセミナーなのに喉がガラガラです。
飛行機も遅延したため、喉に良さそうなカフェスダー(ベトナムコーヒーのコンデンスミルク割り。ホテルのバイキングでは当然のようにコンデンスミルクがコーヒーのわきにあります。)を空港で一気飲みしましたが、まだイガイガ。
最後の方はお聞き苦しくて申し訳ありませんでした。

ハイフォンから出発

さて、労務セミナーをしていることもあり、就業規則の基礎的なところをまとめておきたいと思います。
・・・・


 
ベトナム労働法において、就業規則は以下のように定められています。
 
第119条 就業規則 
1. 10名以上の労働者を使用する使用者は、文書による就業規則を作成しなければならない。 
2.就業規則の内容は、労働法および関連するその他の法規に反してはならない。
就業規則は、以下の主な事項を含まなければならない。 
a)勤務時間および休憩時間
b)職場における秩序 
c)職場における労働安全・労働衛生 
d)使用者の資産、経営もしくは技術上の秘密または知的所有権の保護 
e)労働者の労働規律違反行為に対する懲戒処分の形式、物的賠償責任 
3.就業規則を公布する以前に、使用者は事業所における労働者集団の代表組織の意見を参考とするため聴取しなければならない。 
4.就業規則は労働者に通知され、主な事項は職場における必要な個所に掲示されなければならない。 

まず、最も重要な点としては、10名以上の労働者を使用する場合、就業規則の作成が義務付けられているという点です。
ベトナムでは社長であっても労働者なので、10名には含む、ということになります。

第4項の就業規則の掲示は実際どの程度の企業がやっているのでしょうね…。
そこまではやっていないケースのほうが多いような印象です。

就業規則の内容については、新しいDecree(政令)05/2015/ND-CPにおいて若干詳細に規定されたので、参照の必要があります(27条)。

a)勤務時間および休憩時間 
→1日・1週間の通常業務時間、シフトの時間、シフトの開始と終了、時間外業務、特別な状況での時間外労働、短時間の休憩時間、シフト交替のための休憩、週休日・年次休暇・私的休暇・無給休暇についての規定

b)職場における秩序 
→業務対象、業務時間中の外出、マナー・服装、使用者からの指示の遵守(業務に関係する事故や職業病の発生する明白なリスクがある場合や、労働者の生命・健康に重大な危機がある場合は除く)の規定

c)職場における労働安全・労働衛生 
→労働安全・労働衛生、火災、突発的騒動・妨害に関する規定を厳格に守る旨の規定、労働安全・労働衛生の保証規定、労働災害・労働職業病予防の規定、労働安全・労働衛生の内部規則・手続・基準遵守の規定、安全用具の使用・保管、有毒廃棄物の清掃・除去、職場の消毒に関する規定

d)使用者の資産、経営もしくは技術上の秘密または知的所有権の保護 
→保護の対象となる関連する資産、データについてはリストで記載する必要

e)労働者の労働規律違反行為に対する懲戒処分の形式、物的賠償責任 
→違反の内容、どの程度のレベルに原則的に適用されるのかというこや、物的賠償責任については、会社の損失・損害のレベルと、払うべき賠償責任について、リストにして定める必要
 
第120条 就業規則の登録 
1.使用者は、就業規則を労働に関する省レベル国家管理機関に登録しなければならない。 
2.使用者は、就業規則を公布した日から10日以内に、就業規則登録書類を提出しなければならない。 
3.就業規則に法律に反する規定がある場合、労働に関する省レベル国家管理機関は、就業規則登録書類を受理した日から7営業日以内に使用者に通知し、修正・補足および再登録を指導する。 

第121条 就業規則登録書類 
就業規則登録書類は、以下の書類を含むものとする。 
1.就業規則の登録申請書 
2.労働規律と物的責任に関する規定を記載した使用者の文書 
3.事業所における労働者集団の代表組織による見解書 
4.就業規則 

第122条 就業規則の効力
就業規則は、労働に関する省レベル国家管理機関が就業規則登録書類を受理した日から15日後に発効する。ただし、本法第120条第3項の規定に該当する場合を除くものとする。

就業規則を作成したら、登録する必要があります。
上の規定をまとめると、以下のとおり。

【手続】
〆鄒
∋業所における労働者集団の代表組織の意見を聴取(労働組合が会社にあればその執行委員会、なければ上級の労働組合の執行委員会)
就業規則を会社内で公布
じ布から10日以内に登録書類を提出(書類は121条のとおり)
ゼ理から15日後に発効
 

就業規則の変更


労働法でも、就業規則の変更については明確な規定がありませんでした。

これについてはDecree(政令)05/2015/ND-CPで規定ができました(28条)。

具体的には、120条3項にある国家機関から修正を求められた場合も、会社側が就業規則を変更したい場合も、事業所における労働者集団の代表組織の意見聴取が必要であり、また変更登録手続についても、上述の就業規則の登録手続と同じ手続を取る必要があるとされました。

就業規則を変更される場合は、この手続をお忘れなく。

■筆者: 工藤拓人■-----------------------------------------------------------------
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