【ベトナム・法務】中古機械・設備の輸入規制に関する新Circular(20/2014/TT-BKHCN) | 弁護士西遊記〜ベトナム、ミャンマー、ときどき中国。
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【ベトナム・法務】中古機械・設備の輸入規制に関する新Circular(20/2014/TT-BKHCN)

中古機械・設備の輸入規制


*【関連記事】続・中古機械・設備の輸入規制に関する新Circular(20/2014/TT-BKHCN)

工場

2014年7月に科学技術省から発布され、同年9月の施行が予定されていたCircular No.20/2014/TT-BKHCN(Circular20号)は、海外からベトナムへの中古機械・設備の輸入を規制する内容でした。

もともとは、一定の国から質の悪い中古設備が流入していることに対抗するものでしたが、その規定の曖昧さや、外資の流入を防ぐという観点からの批判が大きく、施行が延期されていました。
具体的には、前回の草案段階で、中古の機械・設備について、使用された期間が5年を超えず、新品の8割以上の 品質である等の条件を満たす場合に輸入を認めるとされており、この規定が批判のまとになっていました。

今回、新たな草案3号が発表され、2015年7月1日から施行することが発表されており、細かい条文までは研究できていないものの、重要点のみ触れておきます。
・・・・

従前の規定からの変更点


修正後の今回の案では、ベトナムに輸入する機械・設備は、10年以内の設備でなければならず、かつ新しい機械・設備の80%に相当するものでなければならないとされています。
批判を受け、前回5年以内とされていた要件が、10年以内と緩和されたというところに大きな特徴があります。

2015年3月18日に、Circular20号の新案についてセミナーが開催されましたが、Circular20号は経済発展・外国投資を阻害するものとして不要であるという理由で、専門家、ローカル企業・外資企業の代表からは反対の意見が続出しています。

では、どのような阻害要因があるのでしょうか。
不合理・非現実的とされている規定として挙げられているのは、上述のベトナムに輸入する機械・設備は、10年未満の設備でなければならず、かつ新しい機械・設備の80%に相当するものでなければならないとされている部分です。
 

企業や専門家からの批判


■10年以内
ローカル企業・外資企業の代表の意見によると、当該機械・設備の年数(10年以内)に関する規定は、不合理かつ非現実的と言われています。

多くの設備、電気機器等は10年以上経過しており、ドイツ、日本、アメリカでは20年以上場合によっては100年も使われるものもあると言われています。特に、印刷や織物の分野ではこのような特徴が顕著です。
このような機械の中には、新製品を確保し、輸入することが現在では困難になっているものあります。

■80%の質
また、中古機械・設備の質に関する規定については、新しい機械・設備の80%に相当する必要があるとされていますが、各国家では質に関する異なる基準があり、このような評価をすることが不適当かつ実行困難であると考えられます。

例えば、一定の国からの新しい機械は日本やドイツからの中古の機械・設備にも劣る場合があるといったようなことも企業からの声としてあがっています。 さらに、ベトナムでは機械の質に関して国家基準が発達していないため、ベトナムに輸入されたときに中古機械・設備の残存している質を判定する国家基準がありません。

Circular20号においては、検査機関が独自の評価基準を作成すると記載されていますが、この基準に関して検査機関と企業との間で大きな認識の相違が生じることは間違いないと思われます。
数の外国投資家は高いコストのかかる国から、労働単価の低い発展途上国に生産ラインを移動させようとしていますが、複数国から中古設備を導入するような場合等にはこの中古設備規制が重くのしかかり、ベトナムへの投資を見合わせるという自体にもなりかねません。


以上のように、新たな案についても基準の曖昧さや資本流入の阻害になるという批判が大きいため、再度規定や施行日が見直される可能性がありますので、動向に注目です。

■筆者: 工藤拓人■-----------------------------------------------------------------
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