【ベトナム・労務】労働許可(ワークパーミット)の新規定 | 弁護士西遊記〜ベトナム、ミャンマー、ときどき中国。
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【ベトナム・労務】労働許可(ワークパーミット)の新規定

労働許可(ワークパーミット)の新規定

 

*ベトナム法務【目次】

*Vietnam Legal Online

 

労働許可に関して、Decree(政令)11/2016/ND-CPにおいて、2016年4月1日から新たな運用が始まっています。

施行当初は混乱が見られていましたが、最近実務にも落ち着きが見られてきていますので、以下のとおり整理しておきたいと思います。

労働許可が必要な場合

 

そもそも、労働法上、労働許可が必要とされるのはどのような場合でしょうか。

労働法上は、以下の第172条の規定に該当する者以外の外国人労働者は、労働許可が必要とされています(労働法第169条第1項)。

 

第172条 労働許可書の発給対象とならないベトナムで就労する外国人

1.有限会社の出資者または所有者

2.株式会社の取締役会の構成員

3.国際組織、非政府組織の在ベトナムの駐在員事務所、プロジェクトの代表者

4.販売活動のために、ベトナムに3ヶ月未満滞在する者

5.生産経営に影響を与える、または影響を与える恐れのある事故や複雑な技術上の不測の事態が生じ、ベトナム人専門家とベトナム滞在中の外国人専門家では処理できない場合、これらを処理するためにベトナムに3ヶ月未満滞在する者

6.弁護士法の規定に基づいて、ベトナムで弁護士業の許可書の発給を受けた外国人弁護士

7.ベトナム社会主義共和国が加盟した国際条約の規定に基づいた者

8.学生としてベトナムで就学後、就労する場合。ただし、使用者は労働に関する省レベルの国家管理機関に7日前までに通知しなければならない。

9.その他政府に規定による場合

 

労働許可が取得できる労働の種類

 

労働許可が必要とされる場合、外国人が取得できるのはベトナム人労働者が生産経営の要求にまだ応えることができない「管理業務・監督業務・専門業務・技術労働」に限定されています(労働法第170条)。

 

第170条 外国人労働者の採用条件

1.国内の企業・機関・組織・個人・請負業者は、ベトナム人労働者が生産経営の要求にまだ応えることができない管理業務・監督業務・専門業務・技術労働のみにおいて、外国人労働者を採用することができる。

 

 

現在のDecree11号においては、上記の業種を
1) 管理・監督者、
2) 専門家
3) 技術者

に分けて、それぞれに労働許可が取れる基準を定めています。

 

管理・監督者の場合

 

ヾ覿繁‖4条18項における管理者、又は機関・組織のトップ又はその補佐(Deputy);

監督者は、機関・組織・企業の下部機関のトップで、直接管理を行う者

(Decree11号第3条4項)

 

この場合、旧法令下は管理・監督者の範囲が広く解釈されており、日本人労働者を「管理者」とすることで労働許可を取ることができている例が多かったのですが、現在では定款に記載されるような代表取締役、取締役等でなければこちらの管理・監督者としての労働許可を取ることは困難になっています。

 

「監督者」の明確な定義はないものの、支店・事務所の支店長や事務所長に該当しないと取得するのは困難です。

(例えばManager・部長などは管理者・監督者としては労働許可が取れません。)

したがって、多くの外国人労働者も、専門家か技術者として労働許可を取得しなければなりません。

 

 

専門家の場合

 

ヽこ阿竜ヾ悄α反ァΥ覿箸発行した、専門家であることを認める旨の証明書を有する者

▲戰肇淵爐任凌μ海亡慙△垢訛臑完幣紊粒悵未鮖つ者、その専攻分野で3年以上の勤務経歴のある外国人

(Decree11号第3条3項)

 

,砲弔い董Circular11号の運用当初の場合には、なんらかの国家資格を要求される可能性がありました。

もっとも、現状では、本社や以前の会社がその人の技術者としての専門性を証明することで、労働許可を取得できている場合が多いです。

この点は実務によって、変わってくる可能性もあるため、今後注視が必要になります。

 

△両豺隋

大卒 + 大学と同じ専攻分野での職務経験3年 + それと同様の職種でのベトナムでの業務予定

という要件が課されており、以前は学位か実務経験のどちらかで良かったものがどちらも要求されているため、充足が難しい方も相当程度いらっしゃいます。

就労許可の更新でも求められるため、このような経験の証明を出すことができず就労許可を取得できない場合も散見されています。

△納萋世任ず、技術者でもない場合には、専門家の,納萋世任ないかどうかを試みることになります。

 

専門家の場合

 

技術、又は他の分野で1年以上学習して、その分野で3年以上の勤務経歴のある外国人(Decree11号第3条第5項)

 

製造業等で技術指導等を行う技術者の場合には、学習経験及び実務経験を証明すれば、技術者の労働許可を取得することが可能です。

 

取得までの日数

 

就労許可取得までの日数は、十分な書類を提出してから7営業日以内となっています。

 

また、それ以前に事前許可も実務上要求され、そちらが10日〜15日かかっています。

 

 

■筆者: 工藤拓人■-----------------------------------------------------------------
弁護士法人キャスト ホーチミン支店 代表弁護士 kudo@cast-law.com
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