【ベトナム・労務】賃金表(賃金テーブル)の基本 | 弁護士西遊記〜ベトナム、ミャンマー、ときどき中国。
April 2018  |  01 02 03 04 05 06 07 08 09 10 11 12 13 14 15 16 17 18 19 20 21 22 23 24 25 26 27 28 29 30

【ベトナム・労務】賃金表(賃金テーブル)の基本

賃金表作成の義務

 

*ベトナム法務【目次】

*関連記事:2017年1月からの最低賃金7.3%上昇へ

*Vietnam Legal Online

 

労働法第93条に基づき、賃金体系、賃金表及び賃金率の設定及び使用者の所在地を管轄する県レベルの国家管理機関への届出が義務付けられているため、賃金表の作成が必要です。

賃金表の作成にあたっては、事業所の労働者集団の代表組織に対して意見聴取を行い、作成した賃金表につき適用開始前に事業所で公表・公開することも求められています。

・・・・

労働法第93条1項において賃金体系、賃金表及び賃金率の設定が義務付けられているのは上述のとおりですが、これは労働法第90条第2項に由来するものと思われます。

 

労働法第90条第2項は「労働者に支払われる賃金は、業務の質及び生産性に基づかなければならない。」とあり、この「業務の質及び生産性」を反映させた賃金の支払基準が「賃金体系、賃金表及び賃金率」であると考えられます。

 

 

賃金体系及び賃金率に関する基本原則

 

賃金体系及び賃金率に関する基本原則は、賃金に関する労働法の施行細則であるDecree49/2013/ND-CP(「Decree49」)の第7条(賃金表)及び第8条(賃金率)に定められています。

 

Decree49第7条では、使用者は、そのマネージャー、技術者、専門家、直接製造、サービス等に従事する労働者に適用される賃金体系及び給与を決定しなければならず(同条第1項)、賃金体系におけるグレードの数及び給与は、管理業務に求められる業務の複雑性の程度、必要な職位・グレードに応じたものとするとされ、隣接するグレードの賃金差は労働者に自らの技術・専門的スキルの向上を促すようなものであることが求められ、少なくとも5%の開きがあることとされています(同条第2項)。

 

また、最も低スキルの労働者については地域の最低賃金額の保障を定める一方で、危険業務に従事する労働者には、その危険度に応じて5%〜7%以上の割増を求めています(同条第3項)。

 

さらに、トレーニング(自社のトレーニングも含め)を受けた労働者に対して、少なくとも最低賃金プラス最低賃金の7%を支払う必要があります(2016年度については122/2015/NĐ-CP第5条に記載)。多くの社内研修がこれに該当すると考えられていますので、研修のない単純労働以外の方の最低賃金については、この7%が課せられると考えられます。

 

 

最低賃金に違反した場合

 

なお、最低賃金より低い金額を支給する場合、違反された労働者人数によりますが、罰金が40,000,000〜150,000,000VND課されることとなっています。

 

また、1〜3ヶ月の営業停止が追加罰則として課される可能性もあります。

 

■筆者: 工藤拓人■-----------------------------------------------------------------
弁護士法人キャスト ホーチミン支店 代表弁護士 kudo@cast-law.com
キャストグループ キャストベトナムビジネス キャストミャンマービジネス キャスト中国ビジネス 
キャストベトナム会員制サイト「Vietnam Legal Online」は"こちら"から
■東京/大阪/上海/北京/蘇州/広州/大連/香港/ヤンゴン/ホーチミン/ハノイ■------------------------

pagetop